昨年までの情報
港区で古典芸能を楽しむ場所が4月1日オープン予定です(2020年1月28日)
田町駅の東口に、昭和初期に芝浦花柳界の施設である見番(けんばん)として使われた「旧協働会館」があります。この歴史的建物が港区により保存整備されて区立伝統文化交流館として生まれ変わり、4月1日オープンします。
春になったら、「港区で明るく共に楽しむ会」で、この施設を利用しての古典芸能の催しを計画しております。三味線・琴・尺八などでの演奏で、明治・大正時代に流行した日本の古典芸能・音楽を演奏したいと考えております。
建物の外観は、純和風の二階建て、屋根は瓦葺き、唐破風(からはふ)とよばれる玄関前の庇(ひさし)には銅板をふいてあります。一階は展示室と食事処があり、二階は「百畳敷」とよばれる広々とした交流の間があり、伝統文化を鑑賞することができます。畳敷きですが、和風の椅子も用意があるそうです。
開催日時および演目はおってご案内いたします。ご期待ください。
写真1:建物正面写真。
写真2:建物を斜め横から見た写真。
写真3:正面玄関の唐破風(からはふ)の前にいる小柴。
この日は雪予想でしたが冷たい雨となりました。
写真4:施設の説明書きの看板写真。
港区立 伝統文化交流館
港区立伝統文化交流館は、港区指定有形文化財である旧協働会館(旧芝浦見番)を活用し、令和2年4月に開館しました。東京都内で唯一現存する木造見番建築を公開ずる。とともに、伝統や文化を次世代へとつなぐ場となって、区民の相互交流を促進じ、地域の活性化を目指す施設です。
昭和11年 芝浦見番として建設
昭和19年 芝浦花柳界の疎開により、東京都の所有となる
昭和20年以降 港湾労働者の宿泊所となる(「協働会館」と呼ばれる)
平成12年 老朽化のため施設閉鎖
平成18年 「協働会館(旧芝浦見番)の現地保存と利活用に関する請願」採択
平成21年 東京都から港区へ建物移譲、区指定有形文化財に指定
平成29年から令和元年 建物保存整備工事
令和2年 港区立伝統文化交流館として開館
港区指定有形文化財 建造物 旧協働会館
旧協働会館は、昭和11年に芝浦花柳界の見番として建設されました。見番とは、三業組合事務所のことで、い「置屋」「料亭」「待合」からなる「三業」を取りまとめ、芸者の取次ぎや遊行費の清算をする施設です。間口10尺、奥行60尺ぼどの棟の後方にL字型に30尺弱張り出した平面構成です。正面玄関には銅板葺の唐破風(からはふ)を付け、1階に事務所、2階に桧板敷舞台のある「百量敷」と呼ぶ大広間を設けました。棟梁は目黒雅叙園も手がけた酒井久五郎であり、良材をふんだんに使っており、扉の卍崩しや、階段の手すりなどに、その技巧を見ることができます。
第二次世界大戦中に花柳界が疎開し、戦後は港湾労働者の宿治所「協働会館」として使用され、2階だけは日本舞踊の稽古場、集会のために貸し出していましたが、平成12年に閉鎖されました。
閉鎖後、しばらく放置されたため傷んでいた箇所もありましたが、令和元年に修理工事を終えて、往年の姿を取り戻しました。華やかな花柳界の面影を今に伝える建築として貴重です。
平成21年10月27日指定港区教育委員会
文化財を大切にしましょう
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